塩原温泉 『テレビの生中継』がありました

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昨日に引き続き、
本日の生中継について書きます。

11月の初めにいただいたシナリオなどの確認から、本番の今日まで特に打ち合わせもなく日が過ぎました。
そして、お昼過ぎにテレビの方々が見えました。
テレビの担当の方と挨拶をし、機材の設置や簡単な打ち合わせをします。
中継の時間は17:30と真っ暗なので、クルーの方々は昼間の紅葉を撮影しています。
事前にスケジュール表をもらっていて、それを見るとリハーサルは16時過ぎ。
ところが、14時前にも関わらす、練習してみましょうと早くもリハーサルが始まりました。
それにしても、アナウンサーってスゴイですね。
話し声がハッキリしていて、なんというか通るんです。
彼女が1人で話す練習をする場面があったのですが、まわりにお客さんがいようとかまわず、素敵な通る声を発するのです。
私だったら、まわりに人がいたらとてもできません。

さて、合わせる練習が始まります。
すると、なんと、事前にいただいていたシナリオと結構ちがうのです。
リポーターの振りに対するしゃべり出しで考えていたので、その振りが違うともう始めからつまずきます。
日中に撮影した映像をどこに入れるかも、リポーターとのその時の掛け合いで決め、話す内容もその都度に変更していきます。
ディレクター『じゃあ、そんな感じに変更しましょう。それでは練習いきます!』
って、たった今変更したばかりの内容をそんなすぐに話せません。
7分は短いと言いましたが、さすがに頭の中で文章の組み立てをしっかりしなくては、通して話せません。
かんだり、言葉に詰まったりしながら数回の練習を終えます。
その後、16時過ぎにスタジオを通してのリハーサルが予定されているので、それまで休憩です。
休憩と言っても、私は全く休憩どころではありません。
前もってたっぷり時間をかけて考えたセリフが全く使えず、たった今変更された流れを覚え、それに沿ったセリフを言えるようにしなくてはならないのです。
事務所に戻ってセリフの整理をしていると、他の職員は邪魔をしてくるし、事務所を出ればテレビの人達の誰かと会話になってしまうし、もうどうしようと時間ばかりが過ぎます。
しまいにはリポーターと話が盛り上がってしまい、もう練習は諦めました。
リポーターはとちぎテレビのアナウンサー阿部佳乃さん。
女子アナはテレビにバリバリ顔が出る芸能人ですから、一般人の私が近づいては失礼かと思いましたが、とてもフレンドリーで、ガンガン話しかけてくれるのです。
阿部さんのお父さんは文人『野口雨情』の研究をしているようで、彼女も興味があるんだとか。
野口雨情は塩原にゆかりがあり『和泉屋』という旅館の先代で文人でもあった『泉洋太郎』さんの師匠なのです。
彼女はお父さんを通して、子供の頃から和泉屋に遊びに行っていたので、亡くなった先代とも今のご主人とも仲がいいのです。
日中、彼女は和泉屋さんと連絡を取り、塩原にゆかりのある文人たちの資料をいただいたそうで、かなりご満悦。
彼女はお世話になった泉先生をはじめ、塩原やお世話になったお父さんへの親孝行の気持ちで今回の中継を成功させたいのだとか。
今回、彼女が塩原の中継を担当することになったのは本当に偶然で、これは何かの縁だとも言っていました。
中継で案内するものに『文学散歩』という塩原文学に関するイベントがあったので、彼女はとても強い思いで今回の放送に向き合っていました。
私はこういう熱いのが大好きなので、顔には出しませんでしたが、カッコイイなとプルプルしそうなのを我慢していました。

スタジオを通してのリハーサルが始まります。
彼女の熱くてカッコイイ思いを知り、私も気合が入ります。
それが功を奏したのか初めの練習より格段にいい仕上がりに。
優しそうな物腰でいながら実は怖そうなディレクターもまあいいだろうといった表情を見せてくれました。

本番が近付きます。
塩原名物の『とて焼』というグルメも中継で紹介するので、全店舗の品を用意します。
事前に注文しておいたので、時間になるとぞくぞくととて焼が届きます。
しかし、時間になっても届かない品が何点かあるのです。
もしやと思い、電話をしてみると、急いで届けてくれるとのこと。
なかなか思うようにいかないものです。
しかし、こういうアクシデントも一興。
楽しいではありませんか。
紅葉や文学と素敵な魅力はありますが、やはりグルメは外せません。

さあ、いよいよ本番です。
いやー緊張しますね。
と思いましたが、あれ?不思議と緊張しません。
バッチリで出来たとは言いませんが、心配したような失敗や放送事故は起きませんでした。
阿部アナのとて焼を美味しそうに食べるリポートも本当に美味しそう。
とて焼はスイーツバージョンと惣菜バージョンがあるのですが、彼女はしょっぱいものを食べました。
甘いものを外してくる辺りがさすがです。
話す内容も、時間配分も問題なく中継が済みました。
一安心です。

すると、阿部さん、食べたとて焼が辛かったようで、むせていました。
まさか、ツラいものをあんなに美味しそうに食べてみせるとは。
さすがプロですね。
しかし、そんなむせるほど辛いとて焼はなかったはずですが・・・
後でテレビ局の彼女のプロフィールを見るとこう書いてありました。
『苦手な食べ物:辛いもの。』
本当にいろんなアクシデントがあるものです。

それにしても、たった7分の生中継なのに、大勢のスタッフが1日がかりで取り組んでいるのです。
テレビって大変なんですね。
みなさんも生中継をご覧になる時は、このような裏側を想像するとより楽しめるかもしれません。

詳細はこちら: http://blog.livedoor.jp/shioryo1/archives/51997800.html

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